仕事としての翻訳は「大多数の人に高く評価してもらえる」ことが重要です。
「大多数の人」には該当する分野の専門家も含まれます。これらの専門家が読んでも自然で分かり易い翻訳文であることが求められます。
工業技術分野の場合、翻訳者は該当分野の専門家並みの基礎知識や文章センスを持つことが好ましいです。
多くの翻訳者は「該当する技術分野に関する知識はなくても正しい文章(英語)の書き方の能力と調査した専門用語があれば正しく、レベルの高い翻訳ができる」と思いたいでしょうが、自己流ではなかなか世の中に認めてもらえません。
「確かにうまい翻訳だけど文章に癖があるので仕事を頼みにくい」、
「翻訳文章そのものはOKだけど表記のルールを守ってくれない」、
「定訳があるのにそれを知らず、専門分野の人にとって読みづらくなっている」、
などなどの理由で有利な仕事を逃している人が多くいます。
基本的な実力があるのに残念なことです。
もしフリーランスの翻訳者さんがこのような少し問題がある翻訳をした場合、翻訳会社はクライアントに提出する前にチェックして修正しなくてはなりません。
翻訳会社からみて良い翻訳とは、後工程で手間がかからない翻訳です。自分でいくら良いと思っても、チェックをする人に負担をかける翻訳は歓迎されません。
仕事としての翻訳力をアップするには後工程の人と共同作業をし、ギブアンドテイクで教えあい、互いに学ぶのが良い方法です。
フリー翻訳者の人は誰かとチームを組んで仕事をするのが良い方法です。また、一時的に翻訳会社の中で働き、各分野に精通した先輩からノウハウを頂くのも良いでしょう。
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