韓国の「雁のお父さん(キロギアッパ)」~子と母の海外留学~

世界中で最も高い韓国の大学進学率は8割を超えるといわれ、受験戦争はますますエスカレートするばかりです。

この状況下で韓国での厳しい受験戦争を避け、子供を早めに海外に留学させて外国語力と大学卒業資格を取らせようとする親が増えています。

子供がまだ小さいときに留学させる場合、多くのケースで母親が留学先に同行して子供の面倒を見る一方、父親は韓国に残って稼ぎ、仕送りをします。

韓国に残った父親は年に1度か2度家族の留学先を訪問するので、渡り鳥である雁(キロギ)のお父さん(アッパ)と呼ばれます。

(以上参考文献:韓国の暮らしと文化を知るための70章、明石書店)

では彼ら韓国人はどこの国に留学しているか興味が出てきたので、ネットで調べてみました。結果「ウェブマガジン留学交流」というサイトに以下の情報がありました。

韓国人の主たる留学先は、第1位:中国、第2位:アメリカ、第3位:オーストラリア、第4位:日本、第5位:フィリピン、……とありました。(2017年のデータ)

意外だったのは非英語圏である中国と日本が1位と4位に入っていることです。韓国にとって中国と日本はそれほど親しい友好国とは言えないにも拘わらず、多くの人が留学していることに驚かされます。日本人の感覚では留学といえばまず「英語圏」を考えますが、韓国人の場合は将来的に実利的なことを重要視しているのかもしれません。

5位のフィリピンは比較的安く留学できる英語圏ということで最近人気が出ているようです。日本でも最近はフィリピンへの英語留学が増えてきていますが、実際にフィリピンに行くと日系の英語学校より韓国系の英語学校の方がはるかに多く存在し、多くの韓国人学生の姿を見かけます。
また海外留学を終了した韓国人のうち母国に帰らず、そのまま留学先の国に留まって生活(仕事)をしているケースも多いようです。

私は仕事柄多くのアジア諸国を訪問しましたが、各国の大都市圏は別にし、地方都市に行くと本格的な日本料理店はほとんどありません。これに比べて韓国人経営のレストランやカフェなどは田舎町に行っても見かけることができ、彼らの海外での生活に対する逞しさを感じます。
幸い韓国料理は日本人の口に合うため、私は海外の地方都市に行って現地の食事に飽きたらまず韓国系の飲食店を探して、おいしい韓国料理を堪能することを楽しみにしています。


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