日本で翻訳業を営むためには多くの言語に対応する必要があります。
各翻訳会社は得意にする言語(例えば日本語・英語・中国語)を主に受注しながら他の言語の依頼も積極的に受け入れるのが普通です。
では得意な言語以外の仕事はどのように処理しているのでしょうか?
色々なケースが考えられますが、多いのはその言語が使われている国にある信頼できる会社に依頼することです。当社にも韓国、台湾、ベトナム、タイなどにパートナーと呼べる提携会社があります。
海外の提携会社を選ぶ際に重要なのは相手の信頼性です。
約束した納期を守る。十分なチェックを行って高い品質を継続的に維持する。値段がリーズナブルなこと。などなどです。
それぞれの国の翻訳会社は既に国際取引を行っているので少なくとも会社のホームページを持っており、どのような会社なのか概要はわかります。また、日本語または英語のメールでコンタクトを取り、ある程度の詳細情報を得ることができます。
このようにして海外の提携先を探し、必要な言語の翻訳を依頼します。ほとんどの場合は問題なく進むのですが、時折思わぬトラブルも発生します。こちらの期待に添わない結果が出てきてしまうのです。
トラブルの多くの原因はその国の文化やビジネス慣習、その会社の経営姿勢と体制に由来します。
ホームページの内容やメールでのやり取りを通じて当方がつかんでいたイメージと期待が見事に裏切られ、慌てることが時々発生します。
このような国際取引のトラブルを避けるため、私はある時点から「海外の会社と取引をする前には必ず現地のその会社を訪問して十分な調査をする」ことを原則にしています。
訪問した時にはその会社の経営者の考え方と経験・技量、人材教育や品質管理などの社内体制などを重点的に見ます。同時に相手方経営者と個人的に親しくなり、信頼関係を作るように努力します。
このように各国の同業社を訪問して話す過程でそれぞれの国の事情、文化、ビジネスに対する考え方などを理解することができます。時には私たちが日本で考えていたことより優れたアイデアやビジネス手法を教えてもらえることもあります。
この度は近年接触が多くなった韓国の同業社さんを訪問し、情報交換する過程で有益だったと思われる話題を紹介します。
ーー 次回に続く
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